昨夜、突然、ニュースが舞い込んできました。
なんと、日本小児科学会と日本人類遺伝学会が、日産婦の“新指針”を容認すると言うのです。これまでの経緯を知る身としては、にわかに信じがたいこのニュース、一体何が起こっているのかと思っていたところ、今朝になってわかったことは、、、 どうやら、日本産科婦人科学会が、指針を改定することになったようなのです。
そして、この改訂にあたり、小児科学会および人類遺伝学会の同意を取り付けられるよう根回しを行ったのでしょう。新たな条件がついた上で、分野の違う3学会が足並みを揃えられるようになったらしいのです。
この報道の見出し通りなら、小規模医療機関でも可能になると書いてありますので、おそらく私たちのクリニックでも実施できる道が開けるのではないかと期待するのですが、このニュース、私たち学会会員には何も知らされておらず、日本産科婦人科学会のホームページにも何も広報されていませんので、詳細はわかりません。報道されている内容以上の情報は、私たちには届いていないのです。
報道によると、検査を実施することのできる条件として、新たに提示されたものは、以下のようなものです。
・日本産科婦人科学会など4学会で作成した説明文書を使う。
・日本小児科学会が認めた小児科医と連携し、相談に応じられる。
・検査の実施前後に自由に小児科医に相談できる窓口がある。
・結果が陽性だった場合に、遺伝の専門医が出張するなどしカウンセリングする仕組みがある。
ーーーなどを満たすこと。
うーむ、分かるようなよくわからないような条件と感じますが、当院なら容易にクリアできそうに思います。
これにより、全国で70か所ほど認可施設が増える可能性があると言うのですが、この70という数字、どこから出てきたのでしょうか?どういう根拠に基づいた数字なのか不明です。記事に記載されている三上倫理委員長のコメントも、前の新指針とどのあたりが違うところなのかという点に関して、何の説明にもなっていないように感じます。
思えば、日産婦が他の学会を差し置いて単独で推進しようとした『新指針』に対し、厚労省がストップをかけるという混乱から、ちょうど1年のタイミングで、新しい動きが出てきたことになります。この当時に書いた記事を以下に貼り付けておきます。 これ以前から、この問題に取り組み、そしてこの後本当にキレそうになりながら、地道に診療を続けていた私たちにも、少し光明が見えてきたと信じて、正式な発表を待ちたいと思います。