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NIPT実施施設は増加傾向だが、出生前検査・診断の提供体制は順調に整いつつあるのか? その6

(前回より続く) 「気になる「中絶」→「中断」への言い換え」  最後に、齋藤有紀子氏の論文の中に気になる記載があったので、これについて取り上げたいと思います。それは、以下の部分です。 医学会指針には「中絶」という言葉は出てこない。代わりに「...
18トリソミー

NIPT実施施設は増加傾向だが、出生前検査・診断の提供体制は順調に整いつつあるのか? その4

(前回より続く) 中絶だけに注目した議論がはらむ問題 それと、いつも気になるのは、検査を実施したり受検したりすることに対する批判的意見が、「命の選別」というワードで語られるように常に中絶を想定されていることです。 出生前検査はNIPTだけで...
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NIPT実施施設は増加傾向だが、出生前検査・診断の提供体制は順調に整いつつあるのか? その3

染色体異常が判明した場合には中絶しなければならないという決まりは無い これまでの記事 (前回から続きます)  この後 お腹に宿ったこどもの命の選択をしたくない、という妊婦もいる。そのような弱い立場の人たちを擁護すべきであり、どんな子であって...
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NIPT実施施設は増加傾向だが、出生前検査・診断の提供体制は順調に整いつつあるのか? その2

前回記事から続きます。 遺伝カウンセリングと「理不尽な意見」  さて、東京女子医大の山本俊至氏は、実際にNIPTに関わる遺伝カウンセリングに携わる中で、検査を希望するカップルから発せられる“理不尽な”意見を聞くことがあると言います。  それ...
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X,Y染色体の数の問題については、もっと情報提供が必要ではないだろうか:認証施設でX,Y染色体の検査ができない理由は何なのかについての考察(その2)

前回の続きです。  X,Y染色体を対象としたNIPTを認証施設ではやってはいけないことになっている問題のメインは、性別を知るということではなく、数の違いの問題の扱いの難しさです。  本来はこれが大事な点のはずなんですが、非認証医療施設では、...
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NIPTで胎児の性別がわかってはいけないのか:認証施設でX,Y染色体の検査ができない理由は何なのかについての考察(その1)

前回予告した通り、X,Y染色体を対象としたNIPTが、認証施設ではやってはいけないことになっている問題について取り上げます。 NIPTと性別を知ることと  「NIPTで男女の性別を知ることはできますか」という質問が、実はかなり多いのです。多...
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NIPTの現状に満足してはいられない

ブログ更新頻度が落ちていたことに気づく  最近、「妊婦健診で指摘されたことが不安で調べていたら、ブログにたどり着いて、受診を決めました。」とか、「YouTubeみました。」とか言ってくださる方がじわじわと増えてきている印象があります。  何...
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羊水検査や絨毛検査のリスクについての認識は、いつになったら変わるのか(後編)

前編より続きます なるべく検査を受けない選択に促したい思惑が透けて見える  検査を規制したい考えを持つ有識者の方ともお話しする機会があるのですが、以前から何度も、「まだ日本社会は差別的な考えが多く、障害者が暮らしやすい社会とはいえない。これ...
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NIPTを扱う医療機関の違いについての情報提供は足りているのか:無認証施設・全染色体検査・微細欠失、etc.

何故、無認証施設でのNIPTを選ぶ方が多いのか 当院でNIPTを開始してから、もうまもなく半年が経過しようとしています。 おかげさまで当院での検査を選択してくださる方も確実におられるのですが、その一方で、いまだに出生前検査認証制度等運営委員...
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『FMCテキストブック』が出版されました。

出生前検査・診断とこれに向けた遺伝カウンセリングの実践的教科書といえる書籍の出版に、約3年前から取り組んでいたのですが、この度、ついに発売に漕ぎ着けることができました。 『FMCテキストブック: 出生前検査・診断と遺伝カウンセリングの実際』...