遺伝カウンセリング

18トリソミー

なぜこの国の“偉い人”は、自己決定・選択を好まないのだろうか? (遺伝カウンセリングは、不安を解消するための手段なのか?)

前回のブログ記事で、「指針」を読みつつ問題点について考えたのですが、私が感じる問題点、出生前診断に限らずいろいろなところに類似のものがある気がしてきましたので、その点について記載しようと思います。「発生頻度が高い」とは? 前回引用したのと同...
学会

NIPT実施施設は増加傾向だが、出生前検査・診断の提供体制は順調に整いつつあるのか? その5

前回より続く 医学会指針には「中絶」という言葉は出てこないが、指針内のいくつかの記載から、『出生前診断後に人工妊娠中絶が行われうることは実質的に前提となっている』ことを踏まえ、人工妊娠中絶に関する日本の法制度を確認するに、『日本では中絶は合...
NIPT

NIPT実施施設は増加傾向だが、出生前検査・診断の提供体制は順調に整いつつあるのか? その2

前回記事から続きます。遺伝カウンセリングと「理不尽な意見」 さて、東京女子医大の山本俊至氏は、実際にNIPTに関わる遺伝カウンセリングに携わる中で、検査を希望するカップルから発せられる“理不尽な”意見を聞くことがあると言います。 それはどう...
NIPT

羊水検査や絨毛検査のリスクについての認識は、いつになったら変わるのか(後編)

前編より続きますなるべく検査を受けない選択に促したい思惑が透けて見える 検査を規制したい考えを持つ有識者の方ともお話しする機会があるのですが、以前から何度も、「まだ日本社会は差別的な考えが多く、障害者が暮らしやすい社会とはいえない。これが改...
出生前検査・診断

「滑りやすい坂」理論について。 – 知らないでいることを尊重すれば良いのかという問題。

私たちは毎週、ZOOMでの外部参加者も入れた短時間の院内勉強会を行っているのですが、先日の症例検討会で扱った話題が、自分でも示唆に富んだ課題を感じるものだったので、ちょっとまとめておきたいと思います。人間の体の各部位が、今生きて生活している...
NIPT

NIPTを扱う医療機関の違いについての情報提供は足りているのか:無認証施設・全染色体検査・微細欠失、etc.

何故、無認証施設でのNIPTを選ぶ方が多いのか当院でNIPTを開始してから、もうまもなく半年が経過しようとしています。おかげさまで当院での検査を選択してくださる方も確実におられるのですが、その一方で、いまだに出生前検査認証制度等運営委員会の...
NIPT

『FMCテキストブック』が出版されました。

出生前検査・診断とこれに向けた遺伝カウンセリングの実践的教科書といえる書籍の出版に、約3年前から取り組んでいたのですが、この度、ついに発売に漕ぎ着けることができました。『FMCテキストブック: 出生前検査・診断と遺伝カウンセリングの実際』N...